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生徒だと意見を言ってはダメですか? ミライエコール 山口セナの体験談(後編)

ライター:山口セナ

後編

4.服装規定の改定

 秋の間も服装規定に関する話し合いはしていましたが、意見箱設置後から本格的に服装規定の改定の話し合いに取り掛かりました。まずは全校生徒の意見を知るために、全校生徒へのアンケートを生徒会本部で提案しました。しかし、アンケートを取ることに対しても、「今自分たちは特に困っていない」「長いスパンで考える必要があるので今は出来ない」「進学校としての学校のメンツを考えないといけない」などという理由で他の役員たちに反対され、話し合いは進みませんでした。生徒会顧問の先生にも、「引き継いでやっていくしかない。今は動かないでほしい」などと言われました。

私は、1年生のころから前述の生徒会長選出馬への反対、議事録公開、意見箱設置をめぐる一連の動きを通して、生徒指導部は全く信頼できず、生徒会本部と生徒指導部の中で解決しようとすることはもはや出来ないと考えていました。そこで、生徒指導部だけでなく、学年の先生、他学年の先生、校長を含む管理職の先生などいろいろな先生に話をしに行きました。

しかし、他の先生も、部分的に共感してくれることはあるものの、具体的に力になるような話になることは一度もなく、こちらが諭されるような話になることが多かったのです。こちらは1人の人間として意見を言い、生徒の代表として生徒の多くと約束した公約を実現しようと動いているのに、なぜ対等な立場で話を聞くことさえしてもらえないのか。もう八方ふさがりでした。生徒会本部でもいくら話し合いをしても進まなかったので、生徒会本部としてアンケートを取ることを諦めることにしました。

 それではどうするのか?個人として全校生徒にアンケートを取ることにしました。アンケートを配布する1年生と2年生の学年主任に許可を取って、各クラスを回って、前回の記事にも挙げた①②③の校則について賛成か反対か、その理由、その他の提案についてのアンケートを配りました。

①     セーター・カーディガン着用時は、教室外ではブレザー・学ランを着用しなければならない。

②     ブレザーの制服(女子)の場合、ワイシャツ着用時はベストを着用しなければならない。

③     授業日は、ジャージで下校してはならない。

その後回収し、友達に協力してもらって春休みの間に集計を行いました。その結果は、「改定するべきか」という質問に対して、以下の通りでした。

とてもそう思うそう思うあまりそう思わないそう思わない分からない無回答
47%30%4%4%13%2%
24%24%15%7%27%3%
51%25%6%5%11%2%

 どれも賛成が反対を大きく上回る結果となりました。②は「分からない」という回答が多かったのですが、その理由を見ると、「男子だから・女子のことは分からない」という理由が多く、男子が女子の制服について考える機会がないのかなと考えました。とはいえ、ここまで生徒たちの意見がはっきりしているので、新学期になって意見を提出すれば改定ができるのではないかと考えました。

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